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忘れられた誕生日、でひゃあっ!


前回同様、またおとちゃんがエキスちゃんのところに遊びに来ている。

「エキスー、最近どう?」 おとちゃんが赤い髪をいじりながらマンガを読んでいる。

「モテ薬作ってるんだよねー、もうちょっとでいけそうな気がするんだけどさー!」 エキスちゃんが「モテ薬の作り方」という本を開いている。

「うまくいってんの?」 「メイドカフェのバイト代入ったからね、材料は買ったよ!」 「そういえば止められてたから言わなかったけどさー!はい、誕生日プレゼントのケーキ!」 「なにっ!ああ!バイトしてて忘れてた!」 エキスちゃんが全速力で研究室に向かっていった。

——研究室では

「…そろそろですね」 データちゃんがコンソールを見ている。

「なにがですか〜?」 オブちゃんが紅茶のカップを重ねている。

そこに大きな足音でエキスちゃんが入ってきた。 「あたしの誕生日!!!!忘れてたじゃん!」 髪が金髪になっている。

「ひゃあ!」 ラボちゃんがびっくりして大きな声をあげた。

「…エキスちゃん…バイトしてたから……でもメイド服…可愛いかったよ…」 ラボちゃんはその時の写真を見ている。

「そうそう、これこれ!おとちゃんもちゃんと写ってるし!…ってそうじゃなくて!」 「…なんですか、いつもは誕生日大騒ぎするじゃないですか」 「何で教えてくれないの!みんなで。さては…」 エキスちゃんがデータちゃんの方を見た。

「…いつになったら気づくかなと思って」 「でもすっかり忘れてましたね〜」 「さてはラボ姉もデータちゃんの!?」 「…ご…ごめんなさい…悪いとは思っていたんだけど……」

「承認。」 所長がくるくる回って浮かんでいる。

「アールちゃん承認しないで!」

おとちゃんが入ってきた。 「なら今エキスの誕生日会すりゃいいじゃん。ケーキ持ってきたし」

「実はプレゼントあるんですよ〜♡」 「…用意してあります」 「…ちょっと…持ってきますね…」 みんなそれぞれ部屋からプレゼントを取りにいった。

——そして

みんなで飾り付け。部屋にはHappy Birthdayのバルーン。 オブちゃんはみんなの飲み物を手際よく作っている。 みんなの前に飲み物がケーキが置かれた。

「お誕生日おめでとう!」 クラッカーの音とともにエキスちゃんの髪がピンクメッシュに変わった。

プレゼントがラボちゃんから順に渡されていく。

「これは本なんですけど…」 「あれになるんですかね〜?♡」 「…あれ出ますね」

「語彙力なくなるんですけどマジすごいんです。この島の動力とかあらゆる動力が書かれているんです!」 ラボちゃんの熱弁が始まった。

「ラボ姉の語彙力ないやつ久々にきたー!」 「あたし初めて見たんだけど!めっちゃ可愛くない!?」 「そうなんですよ〜♡」 「…これみんな大好きなんです」

「…えっ……えっと………」

【ブオオオオーーーー】 ラボちゃんが赤くなって冷却ファンが回った。

「次は私からです〜♡」 「なにが出てくるのかな!」 エキスちゃんが袋を開けると。

「うひゃひゃひゃひゃ!なんでぬいぐるみにしたの!」 「面白いんですよ〜♡」 「…ぷっ、なんですかこれは。なんであのイラスト(※第29回参照)をぬいぐるみにしたんですか」 「…でもちょっと…可愛いです………」 「なにこの坊主ぬいぐるみ!めっちゃ可愛いじゃん。あたし欲しいんだけど!」 「じゃあ、今度おとさんのもつくりますね〜♡」

「データの前にワシだな。ほれ」 「なんかすごい重いんだけど!」 「エキスは瞬発力は足りているからこれでパワーをつけるんだ」 謎の相撲ロボットが出てきた。

<ハッケヨイ!ノコッタ!>

「え!相撲すんの!?むむ!ちょっと、これ強いんだけど!」 「そうだ、それでパワーをつけるんだ!」

<ドスコーイ> エキスちゃんが突っ張りに倒された。

「なにこれ!強っ!」 「私もやってみたいです〜♡」 「オブは⋯手加減するんだぞ!」 「大丈夫ですよ〜♡」

<ハッケヨイ!…コマッタ!> 相撲ロボットが止まっている。

「全然かかってこないです〜」 オブちゃんが近づくとロボットが逃げている。

<コマッタコマッタ>

「ほらコマッタくん、オブ姉とやってみなよ!」 エキスちゃんがロボットの背中を押した。

<コマッタ>

相撲ロボットがオブちゃんに触れると煙をだして止まってしまった。

「…オブが怖かったみたいですね」 「…戦う前に強さが…わかってたの…かな……」 「じゃあ、直して戦えるようにするよ!」

<ホントニコマッタ!!!>

相撲ロボットが起き上がり一目散に逃げていった。

「ちょうどいいトレーニングになると思ったんだが」 「…オブが強すぎるんです」 「楽しみにしてたのに〜♡」 「残念そうにしてるオブちゃんマジ可愛いんだけど!」 おとちゃんがオブちゃんを見てニヤニヤしている。

「…最後は私ですね。私も語彙力なくなりそうなのを見つけたんです」 「なになに!マジ気になるんだけど」 「大幅改訂!モテ薬の作り方!」 「なっ!!!なにーー!なんで改訂してんの!しかも大幅って。めっちゃ材料変わってんじゃん!」 「ウケるんだけど!エキス、またバイトして材料費稼ごうよ!」 「今度はラボ姉も一緒だから!」

「ひゃあっ!」

登場人物
ラボちゃん
主人公・先輩アンドロイド
内気でお世話好きな眼鏡っ娘。照れると冷却ファンが回る。
オブちゃん
おっとり癒し系
ゆったりした観察者。デスっちという巨大ハンマーを持つ。
エキスちゃん
スーパーエンジニア
ハイテンションなトラブルメーカー。道具は自分で作って壊す。
データちゃん
クールツッコミ担当
冷静沈着な分析屋。「…非効率です」が口癖。
アール所長
マスコット所長ロボット
球体の浮遊ロボット。ピンチ時に渋いおっさん声になる。
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