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ディスカウントストア、でひゃあっ!(前編)


妖狐のたまちゃんがいつもの祠でぼーっとしている。 「暇じゃのう。夏祭りはもう少し先じゃしのう。そろそろトン・キホーテいきたいのう」

たまちゃんが急に立ち上がり支度をし始めた。 「きっとデータかラボあたりならなんか知っとるじゃろ」 いつもの扇子を持って軽く一振り。 すると研究所の前まで妖力で瞬間移動した。

—研究所では

相変わらずラボちゃんがひゃあしていた。 「…ひゃあっ!ちょっと…エキスちゃん……やめてください…」

エキスちゃんが何やら雑誌を持って騒いでいる。 「ほら、ラボ姉のバイト場所と制服どれがいいか探さなきゃ!」 どうやら写真つきのアルバイト雑誌のようだ。

「ラボさんは背が高いので、このモデル募集とかどうですか〜?♡」 オブちゃんが雑誌をペラペラとめくっている。

「…オブ、ページ止めてください。その中華料理屋のチャイナドレス可愛いです」 データちゃんがコンソールにメモを付けている。

そんな中、インターホンが鳴った。 「データちゃん、ラボちゃん、あーそーぼー、なのじゃ」

「あれ、たまさんですね〜。どうしたんでしょうか〜?」 「…とりあえず…中に入って…もらいましょう……」 「データちゃん良かったね!もふもふさんだよ!」 「…べ、別に普段通りです」 「だって今回データちゃん呼ばれてたじゃん!何があるんだろうね!」 エキスちゃんの髪が金髪に変わり始めていた。

—たまちゃんが研究所内に入ると

「のう、データ、ラボよ。暇なのじゃ」 「…は、はあ、それでなにを……」 ラボちゃんが困っている。

「オブ姉、ラボ姉困ってるよ!」 「あの顔も可愛いですね〜♡」

【ブオ】 ラボちゃんの冷却装置がちょっと回った。

「で、じゃな、昔はトン・キホーテってあったはずなのじゃが知っておるか?」 「…あー、あの歌がジャングルのやつじゃないですか?」 「…今は…ロシナンテに…変わりました…」 「人から馬に変わっとる!」 「ちなみにロの後ろに点が入って『ロ・シナンテ』です〜」 「たまちゃん、行ってみる!?ロシナンテ!」 「承認。」 アール所長がぷかぷかと浮いていた。

「あのさ!未来予知したんだけど!」 「…なんですか、未来予知って」 「こういう話って、おとちゃん出てくるじゃん!」 「可愛くない!?って言いながらなんか売ってそうじゃの!」 「今日は化粧品とかでしょうか〜?」 「…今日は…化粧させられちゃうのでしょうか……ひゃあ……」

—ロシナンテに到着すると

「この感じじゃ。このなんともいえない雑多な感じ。変わってないのう!」 「…マスコットはキリンになりましたけど。」 「目立ちたい精神を受け継いで目立つ色がキリン色だったそうですよ〜♡」 「じゃああたしキリン色にしようかな、黒メッシュ入れて!」 エキスちゃんが完全に金色になった金髪を触っている。

「…私の白黒メッシュと被るのでやめてください」 「いいじゃん!うちらマジ姉妹じゃん!」 「…性格が似ているって思われたくないです」 「データちゃんちょっと厳しくない!?いいじゃんたまには」 「…そもそもエキスは普段茶色でしょう?金色になるのテンション上がったときだけじゃないですか」 「ならなおさら普段はマジでわかんないからいいじゃん!」 「承認。」 「…所長も承認しないでください」 データちゃんが不満そうな顔をしていた。

「このおでん可愛くない!?」 「やっぱり!おとちゃんいんじゃん!」 「みんなどうしたの!?おでん食べていかない!?」 おとちゃんが赤い髪を揺らしながら大根を入れている。

「おと、きんちゃくないかの?妾は油揚げにつつまれたあのラボの肌のような餅がいいのじゃ」

【ブオオオオーーーー】 ラボちゃんの冷却ファンが全開で回った。

「今日はね、巾着もあるし、卵もこんにゃくもあるよ。こんにゃくは手づくりだから美味しいよ!」 「じゃあ私は卵にします〜♡」 「…私はこんにゃくにします」 「あたし薩摩揚げね!」 「…じゃあ…私は大根に………」

みんなが注文するとおとちゃんが手際よく用意をしている。 みんなフーフー息を吹きかけながら食べている。

「この卵もラボさんみたいにつるつるです〜♡」 「ひゃ」 「…こんにゃくもプルプルでおいしいです」 「おとちゃん、薩摩揚げに眼鏡の焼印いれようよ、ラボ印の薩摩揚げ!」 「なにそれ!可愛いじゃん!?」

「ひゃあ」 ラボちゃんは驚き過ぎて大根を食べるどころではなくなっている。

「今度ここにきつねベビーカステラ出したいのう。そうじゃ!そのときはデータにはたらいてもらうのじゃ」 「…尻尾のもふもふで手を打ちましょう」 「お客さんは神社にも来てもらいたいのじゃ。だから売り子のときは巫女服着てくれの」 「…それなら神社ののぼり旗も必要ですね」 「わかっておるではないか。あとで会議じゃ」

それを他のみんなはちょっと離れて見ていた。 「…な…なんかあの2人……」 「俗っぽいですね〜♡」 「オブ姉、ちょっと!ストレートすぎてマジウケるんだけど!」 「オブちゃんマジ可愛いんだけど!」 「あら〜♡お店始まったらみんなで来ましょうね〜♡」

「あ、そういえばどっかにあばらジョージいたよ。サメの形のはんぺん欲しいって言われた」 「ウケる!はんぺんもサメなんだ!」 「仕方ないからはんぺん切って作ったよ。でさ!SNSにサメはんぺんアップしたらさー、バズっちゃって通知がなりやまなくって」 「ほんとだ、マジバズってんじゃん!」 「中歩いていたらどこかで会えるかもしれんの。」 「…パーティグッズあたりが怪しいですね」 「…じゃ…行きましょう……」

「おとさん頑張ってくださいね〜♡」 「ありがとうー!可愛いやつ探してきてねー!」

さて、みんなはあばらジョージと会えるのか? 後編に続きます。

登場人物
ラボちゃん
主人公・先輩アンドロイド
内気でお世話好きな眼鏡っ娘。照れると冷却ファンが回る。
オブちゃん
おっとり癒し系
ゆったりした観察者。デスっちという巨大ハンマーを持つ。
エキスちゃん
スーパーエンジニア
ハイテンションなトラブルメーカー。道具は自分で作って壊す。
データちゃん
クールツッコミ担当
冷静沈着な分析屋。「…非効率です」が口癖。
アール所長
マスコット所長ロボット
球体の浮遊ロボット。ピンチ時に渋いおっさん声になる。
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