エキスちゃん感染、でひゃあっ!
「今日の紅茶も美味しくできました〜。たまにはアールグレイもいいですね〜」
オブちゃんは普段と違う紅茶を飲んでいる。一番好きな紅茶はダージリンである。
「…たまにオブに入れてもらう紅茶も悪くないですね」
データちゃんも一緒だ。
「やー、諸君!おはよう!マジうけるんだけど!」
そんなところにテンション爆アゲのエキスちゃんが入ってきた。
髪の毛はいつもの茶色ではなく金髪ピンクメッシュになっている。
そこへラボちゃんも入ってきた。
「…おはよう…………ひゃあっ!…なんで…ピンクなんですか……」
ラボちゃんの目が丸くなっている。
「なんか朝起きたらこれだけどまあ、いいかなって!超ウケるし!」
エキスちゃんはそっとデータちゃんの肩に手を置いた。
「…ちょっと待ってください。確認したいことがあります。」
データちゃんがコンソールを見つめている。
「…ん?ちょっと待ってください」
「どうかしましたか〜?」
「…エキス、マジで変なもの作りましたね」
「えっ!データちゃんが『マジ』って言った!?ウケる☆」
「…マジで危険です。これは接触感染型のエキスウイルスです。」
「また、マジ、って言った!ひゃっひゃっひゃっ!!」
エキスちゃんが大笑いしている。
「…エキス、マジで変なものつくらないでください。」
「データちゃんの話し方ヤバいんだけどー!」
「…エキスが変なウケるウイルスつくるからです。」
「今度はウケるって言った!」
張本人は至って楽しそうである。
「じゃあ私も〜♡どうなるかしら〜」
オブちゃんがエキスちゃんの手を握った。
「これでマジどうなのでしょうか〜。あ〜超ウケますね〜♡」
オブちゃんの口調にギャルが混ざった。
「感染った!」
「次はラボさんの番ですよ〜♡」
「…ラボ、マジで観念したらどうですか」
「ひゃあっ!」
3人がジリジリとラボちゃんとの距離を寄せている。
<たっち>
3人がラボちゃんにタッチした。
「…………………………」
「…マジでヤバいです…。…マジでヤバいです…。」
「あれ!これって!?」
「語彙力ないやつじゃね〜?」
オブちゃんが嬉しそうにはしゃいでいる。
「…オブが『じゃね?』っていうとマジで破壊力ありますね。」
「いやデータちゃんの『マジで』も結構すごいよ!ハハッ!!」
そこへ所長がゆらゆらと入ってきた。
何も知らず、エキスちゃんの頭に乗った。
所長の体がマッチョに変わった。
「なんだ!マジでウケるんだけどー!?」
語尾は上がり、オカマ口調になっている。
「うわー!びっくりしたー!所長、オカマじゃん!」
エキスちゃんは通常の茶髪に戻っている。
どうやらみんなは通常に戻ったようだ。
「私も治ったみたいです〜♡」
「……ひゃ…治りました……」
「どうなることかと思いました〜♡」
「…オブちゃん…結構楽しんでいたのでは……」
「あら〜、そんなことないですよ〜」
オブちゃんは微笑んでいる。
データちゃんが深刻な顔をしてコンソールを眺めている。
「…3人の感染は治りました」
「……3人の?……データちゃんは…?…」
「…私は…。マジ可愛いウイルスに感染しました。エキスウイルスの変異です。」
「……………」
しばらくの沈黙の後。
「えっ!」
「え〜っ!?」
「…えっ……!」
データちゃんがコンソールを見ながら一言。
「…このウイルス、マジで可愛くない!?」
「おとちゃんだ!」
「おとさんですね〜♡」
「ひゃあ…」
データちゃんに可愛いもの大好きなおとちゃんの口調が感染っている。
薄いジト目でラボちゃんを見ているデータちゃん。
「…今日のラボ、マジ可愛くない!?」
【ブオオオオーーーー!】
ラボちゃんの冷却ファンが回った。
「…可愛いデータが取れました。」
「データはちゃんと取れるみたいだね!」
「なんか面白いですね〜♡」
ラボちゃんは袖で顔を隠している。
「…所長の変身もマジ可愛くない!?」
「そうっしょ、これイケてるっしょ〜?」
データちゃんと所長で奇妙な会話が繰り広げられている。
「なにあれ!めっちゃ面白いんだけど!」
「二人とも楽しそうですね〜♡」
「…大丈夫…なんでしょうか……。」
「ウイルスだから治るでしょ!放っておこうか!」
今日もアール研究所は平和だった。