みんなでお料理!おとちゃんも一緒、でひゃあっ!


今日も何かがおこる。それがアール研究所。
オブちゃんが両手を重ねて珍しく嬉しそうにしている。
「今日は晴れているし、たまには外にいきませんか〜?」

「オブ姉、何するの!マラソン!?」
エキスちゃんがニヤニヤしている。

オドオドしながらラボちゃんが提案する。
「…の、農園で…野菜育てるのは…どうでしょうか…?」
「いいね!そうしよう!!」

アール所長が笑った顔でぷかぷか浮いている。
「承認。」

——気がつくと倉庫に移動していて

「…ところでなんの種撒きますか?育成データが欲しいです。」
データちゃんがコンソールのデータを探している。

「どうせなら美味しいやつがいいよね!」
「果物も入れましょう〜。データさん好きですよね♡」
「…ま、まあ嫌いじゃないですけど。」

「ちょっともう1つ準備してきますね〜♡」
オブちゃんがしばらくして戻ってくる。

「ひゃっ!なんで…デスっち…もってるんですか…?」
「先に土を柔らかくしておこうかなって〜。」
「…エキスは大抵、大雑把ですが、オブはたまに雑すぎます。」
「えー!作るときは超細かい作業ばっかなんだけど!」
「…その割に匙加減が適当なんですよ。」
「…エキスちゃんも…頑張っていますし…….。」
「ほら!ラボ姉優しい!!」

【ぶお】

——農場に到着すると

「……あ、あそこにテーブルありますね…お茶とかできそう……。」
「うわー!結構広いね、ここ!耕すだけで時間かかりそう!」
「…私の計算では1日以上かかることになっています。」

得物を持ったオブちゃんが微笑む。
「大丈夫ですよ〜。ちょっと離れていてくださいね〜♡」
デスっちを持ったオブちゃんを見た途端、みんなは全速力で離れていく。

「せ〜のっ♡」
固い土にデスっちの一撃。
土が舞い上がってパラパラと落ちてくる。

「ほら〜。耕すの終わりました〜♡」
「…ま、まあ、ちょっと理解不能ですがいいでしょう。」
データちゃんが呆れた顔をしている。

「とはいえ育つのは時間かかるよねー!」
「…エキス、そう言いながらなんか持っているんじゃないんですか?」
「やっぱり、バレた!?じゃじゃーん、育っちゃうくん!一瞬で育つんだ!」
「…ちょっと…試して…みたいですね……」

赤いお団子ヘアを左右に大きく揺らしながら、おとちゃんが駆けている。
「ここ結構遠いじゃん!エキスが農作業やるから来てって!」
「急だったのに早かったじゃん!」
「結構走っちゃった。ほらこのトマトの種可愛くない!?」
「…その種を植えて試してみませんか?」

データちゃんがおとちゃんから種を1つもらって土の中に植える。
エキスちゃんが植えたところに育っちゃうくんの光を当てる。

「…ひゃ…芽が出てきました……。」
「育ってますね〜。実が赤くなってきました〜♡」
「すげーじゃん!種が可愛い実になった!これも可愛い!」

エキスちゃんの髪が明るく輝いている。

オブちゃんがどこからもってきたのか、調理器具の準備をしている。
「じゃあ私は料理しますね〜。トマトあるから、ピザとパスタはどうですか〜?」
「…新鮮なジュースも飲みたいです。」
「……私は…いろいろ取って…持っていきますね…。」

おとちゃんはオブちゃんの方に近づく。
「私も料理手伝うよ!可愛いやつ作っちゃおう!」
「あら、おとさん、じゃあ一緒にやりましょう〜♡」

ラボちゃんはインゲンを取っている。
「ひゃっ!」
石につまづいて転んだ、と同時にインゲンの茎を潰してしまった。

「…ごめんなさい…ごめんなさい…」
ラボちゃんはペコペコとインゲンに頭を下げている。

「ねえ、オブちゃん、なんでラボちゃんインゲンに謝ってるの?めっちゃ可愛くない!?」
「そうなんですよ〜、いつもあんな風なんですよ。可愛くて〜♡」
女子トークが始まっている。

しばらくするとみんなが取った野菜の料理が並ぶ。
マルゲリータにはトマト、バジルが添えられている。
野菜パスタはキャベツ、インゲン、ズッキーニ、赤パプリカが乗っている。
もちろんデータちゃんの好きなオレンジジュースも一緒に。

「お料理できましたよ〜♡」
「並べると超可愛いんだけど!オブちゃん並べ方マジ上手じゃん!」
「あら〜ありがとう♡」

みんなで料理を頬張る。
「このピザマジでうまいんだけど!」
「エキスさん、急いで食べると詰まりますよ〜。」
エキスちゃんの髪色がさらに明るくなってきている。

「…このオレンジジュースも酸味が完璧です。」
「…パスタの…野菜…私が取ったインゲンも…美味しいです…さっきはごめんなさい…。」
「キャハ!ラボちゃん、まだ謝ってるの可愛くない!?」
アール所長はおとちゃんの近くを回っている。

みんなが無言でラボちゃんを見つめている。
「…ひゃ…な、なんですか……?」
「食べないのかなって!」
「…食べますけど…食べづらいんですが…。」

ラボちゃんが思い切ってフォークに刺したズッキーニを口に入れた。
『もぐっ!』
アール所長とラボちゃんの目線が合った。

「ラボちゃんマジ可愛いじゃん!!」
「…とてもいいデータです。」
データちゃんちょっと頬がピンク色になっている。

「ラボさん可愛いです〜♡」
「ラボ姉、もっと食べなきゃ。せっかくオブ姉とおとちゃんつくってくれたんだから!」
金髪になったエキスちゃんがピザをラボちゃんの皿に載せている。

「…あ、あんまり、見ないでください…」

【ぶおおお……】

「おとさん、また一緒に料理しましょうね〜」
「うん、またしようー!今日も可愛かったじゃん!トマトもラボちゃんも!」

「ひゃあっ!」

登場人物
ラボちゃん
主人公・先輩アンドロイド
内気でお世話好きな眼鏡っ娘。照れると冷却ファンが回る。
オブちゃん
おっとり癒し系
ゆったりした観察者。デスっちという巨大ハンマーを持つ。
エキスちゃん
スーパーエンジニア
ハイテンションなトラブルメーカー。道具は自分で作って壊す。
データちゃん
クールツッコミ担当
冷静沈着な分析屋。「…非効率です」が口癖。
アール所長
マスコット所長ロボット
球体の浮遊ロボット。ピンチ時に渋いおっさん声になる。
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